2013年 03月 02日
ここに、建築は可能か
「ここに、建築は可能か」というシンポジウムに行きました。これは同じタイトルでTOTOのギャラリー・間という建築家のためのギャラリーで開催されてる展覧会の関連イベントですが、伊東豊雄氏をはじめとする建築家による東北の被災地での活動を報告したものです。
伊東氏は震災後まもなく被災地に住民の皆さんが寄り合える場所を作ろうと「みんなの家」というプロジェクトを立ち上げました。ここで、彼が問いたいのは、直截的には被災にあった人々やまちのために建築家は貢献できるか、役に立ち、元気を与える建築を作ることができるかということだと思いますが、それは同時にやもすると社会から離れてしまった建築が社会性を取り戻せるかということでもあります。
被災地はもちろんのこと、全国のいろんな場所で建築的なあるいはランドスケープ的なアイデアが必要とされているところはたくさんあると思います。
僕がふと思ったのは、暮らしている市川市のことで、ずいぶん前にもブログに書いたこともある外環自動車道のことです。既成住宅地を横断するこの大規模な道路工事は、着実と工事が進められていて、工事の柵が見える風景ももはや日常となりました。
しかし、改めて見れば、それは広大な土地を相手にした大土木事業で、その寒々しい風景は、とても豊かであるはずの先進国のそれではありません。かつてあった住宅地のコミュニティーは分断されただけで、つながりを持続させようとするアイデア一つそこでは実践されていません。

d0166416_17441212.jpg

d0166416_17443275.jpg


津波に対する対策にしてもそうですが、高くて強固な堤防を築くとかそういう方法だけで、解決しないようにしてほしいものです。
それよりもコミュニティーをまず大事にする。コミュニティーを育む風景の創造、環境を重視する先進国にふさわしい開発の方法を模索する必要があると思うのです。
[PR]

# by hiroshiyamasaki | 2013-03-02 17:37
2013年 01月 07日
芝の家
昨年、東京タワー近く港区芝に建設中のとある集合住宅(要するにマンションです)の現場監理などのお手伝いをしていました。ある時現場の付近を散策していると、戸建住宅の残る一角に「芝の家」という古い住宅を改装したコミュニティースペースを発見しました。係の青年に聞くところ芝地区総合支所と慶応大学が恊働で運営しているとのこと。
大きな建物や高層の建物が建ち並ぶ中に地域の人々のために開かれたこんなささやかな場があることに、ほっこりとした気分になりました。この付近には小さなお弁当屋さんなどもたくさんあり、オフィスで働く人々が昼休みに歩いています。こういうヒューマンスケールのまちが恐らく多くの人にとってもちょっとした癒しになるんだと思います。高価格の土地に残る、そうは見えないけど贅沢な場所として生き続けるといいなと思うのですが。。。


d0166416_16353473.jpg
芝の家
d0166416_16354675.jpg

[PR]

# by hiroshiyamasaki | 2013-01-07 16:40 | 街歩き
2013年 01月 01日
再開?
2013年です。
あけましておめでとうございます。

長らくブログの更新を怠ってきましたが、また再開したいと思います。
この2年間いろいろなことがありました。もちろん一番大きな出来事は「東日本大震災」です。これがしばらくブログの更新を止めてしまった最初の理由ですが、その後は生来の怠け癖のためか、言葉による表現を完全に怠けていました。
というわけで、ドロップの缶の話というのが、この前の最後の投稿という何ともつなぎの悪いものに。。。
年初ですし、前に進む1年にしたいので、そのためにも折に触れて感じたこと、考えたことなど気楽に発信したいと思います。


d0166416_14544941.jpg昨年竣工した住宅(M邸)
[PR]

# by hiroshiyamasaki | 2013-01-01 00:00
2011年 02月 05日
サクマ式
すっかりブログご無沙汰してしまいました。
体を悪くしていたわけではありません。普段通りの生活をしていたのですが。
また、ぼちぼち再開します。と自分へ喝!
というわけで、今日はツィッターでつぶやきました、サクマ式ドロップの缶をご紹介。
蓋が10円玉サイズです。娘はここに10円玉を入れておいて、蓋を開ける時に使います。
ところで、缶式ドロップスの製造元に「佐久間製菓株式会社」と「サクマ製菓株式会社」があることに気がつきました。写真のサクマ式は「佐久間製菓株式会社」。なにやら因縁がありそうです。
d0166416_20394540.jpg

d0166416_20394833.jpg


さて何々式といえば、タケイ式というコンクリート躯体防水工法があります。コンクリート打設時にタケイ液なるものを混ぜに来て防水保証を出してくれます。このタケイ工業の会社案内を何気に見ていたら、実績リストの中に有名建築家の物件と並んでヤマサキアトリエの「吉祥寺の家」もちゃんと記載されているではありませんか。
いい会社だ。
[PR]

# by hiroshiyamasaki | 2011-02-05 21:02
2010年 12月 18日
すまいの原風景
日本民芸館の招待券を貰ったので、久しぶりに訪れました。
反対側の長屋門と柳宗悦(むねよし)邸も開館していたので、合わせて拝観できました。
シンメトリーの堂々とした感じの外観、民家と洋風建築が合わさったようなデザインなどを見ながら、時々展示物にも目をやると、棕櫚の小箒が目に入りました。「そういえば、友人(奥さんが箒職人に弟子入りしている)から貰った棕櫚箒があったなと思い出し、うちのマンションには合わなくて使えないけど、いつかあの箒が使えるような家に住んでみたいなあと」と思いながら、さらに子供の頃住んでいた家のことを思い出しました。

その家は、小学1年から中学3年まで過ごした家で、滋賀の長浜市でも市街地から少し離れた集落的な所にありました。明治時代に造られた民家で当時で既に築70年以上だったと思います。茶の間があって座敷がある田の字型のプラン、縁側から続く離れの間が増築されていた。
縁側の建具は当然木製。薄いガラスが嵌っていて風が吹くとガタガタいう。台風が来れば、雨戸を閉めてガラスが割れるのを防ぐ。網戸はないので、夏は蚊帳を吊って寝る。冬は内側の障子を閉めてなんとかやり過ごす。庭に面した縁側が一番のお気に入りの場所。木を削ったり、工作したりして過ごした。
マンション暮らしの今から思うとよくあんな家で生活できたなと思うけど、子供だった僕にとっては、季節の変化を最大限満喫できたし、ワクワクドキドキすることのできる家でした。僕のすまいの原風景はたぶんこの家にあるでしょう。

便利さや快適さのために鈍くなっていく感覚に自覚的でありたいと改めて思ったのでした。

5歳の娘が始めての陶芸作品を手にしました。10月末の陶芸体験遠足で制作したものができあがったのです。おやつ用に使っているようです。自分が使うものを自分で作る。これも忘れかけている感覚の一つです。

d0166416_19561332.jpg

[PR]

# by hiroshiyamasaki | 2010-12-18 19:52